Sophion オンラインセミナー Japan 2021

このたびソフィオン バイオサイエンス株式会社と株式会社フィジオテックでは、毎年恒例のセミナーを2021年9月10(金)に開催させていただく運びとなりました。
2020年はCOVID-19の影響によりセミナーの開催を取りやめました。今年も昨今の感染拡大の状況を鑑み通常の開催は見送るものの、代わりにオンライン形式にて催すことといたします。
ご多用中とは存じますが、何卒ご参加賜りますようご案内申し上げます。

今年は初めての試みとして、CiPA提唱プロトコルに関して内外で積極的な情報発信に努められている製薬企業の研究者の方々をパネラーとしてお招きした「安全性薬理パネルディスカッション ーCiPA提唱アッセイをテーマにー」をプログラムとしてご準備しております。
パネルディスカッションはアンケートの集計結果を参照しながら進行いたします。ここでの議論が、ご参集いただいた皆様の実情に沿った実り多きものとなりますよう、下記のアンケートフォームよりご協力をいただけますようお願い申し上げます。

  • アンケート結果は集計後、個人情報を秘匿した形でパネルディスカッションプログラムの参加者へ提示されることがあります。
  • より積極的な議論をいただけるよう、パネルディスカッションの録画および再配信は行いません。
  • アンケート結果はセミナー内容充実の目的でのみ使用し、パネラーのみなさまを除く外部への提供はいたしません。

  • 一次参加登録締め切り: 9月2日(木)正午
  • 二次参加登録締め切り: 9月9日(木)正午


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システムの都合上、ご参加登録可能枠に限りがございます。
充分な席数をご用意しているつもりではございますが、念のためお早目のご参加登録をお願い申し上げます。

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ご参加登録と併せて下記アンケートへのご回答をお願いしております。
パネルディスカッション充実のためご協力をいただけますよう、改めてお願い申し上げます。

プログラム

  • 13:00-13:05  開会挨拶

    • 13:05-14:05  教育講演

「イオンチャネルの作動メカニズムの理解に向けて」
久保 義弘 先生 (自然科学研究機構・生理学研究所)

[ご略歴]
1985年
東京大学医学部医学科卒業
1989年
東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(医学博士)
1989年 –
東京大学医学部脳研究施設・日本学術振興会特別研究員
1989年 – 1997年
東京都神経科学総合研究所神経生理学研究部門・主任研究員
1991年 – 1993年
カリフォルニア大学サンフランシスコ校・ポスドク研究員
1997年 –
同・副参事研究員
2000年 –
東京医科歯科大学・大学院医歯学総合研究科・
機能協関システム医学分野・教授
2003年 12月 – 現在
自然科学研究機構・生理学研究所・神経機能素子研究部門・教授

ご講演要旨
本教育講演では、イオンチャネル研究を概観することを目的とする。前半では、まず、イオンチャネルの分子実態同定、構造機能連関研究の成功例等の歴史を簡単に振り返る。次に、cryo-EMを用いた単粒子構造解析法が切り開いた昨今の研究の進展を紹介し、さらに、今後の研究の展望について考える。後半では、講演者の研究室における、アフリカツメガエル卵母細胞を in vitro 発現系として用いた電気生理学および光生理学の手法による研究の特徴を説明する。その上で、Gタンパク質結合型内向き整流性K+チャネル(GIRK)を対象とした研究成果、すなわち、GIRKチャネルの抗寄生虫剤Ivermectin による活性化と、抗ヒスタミン剤による抑制を、発見に至った経緯とともにお話しする。最後に、GIRKチャネルの病態変異体が示す異常なイオン選択性の新たな分子基盤に関する研究成果を紹介する。

ご講演に関する参考文献
Andriani R, Kubo Y (2021) Voltage-clamp fluorometry analysis of structural rearrangements of ATP-gated channel P2X2 upon hyperpolarization. Elife 10: e65822. [PubMed]

Shimomura T, Kubo Y (2019) Phosphoinositides modulate the voltage dependence of two-pore channel 3. J Gen Physiol 151: 986-1006. [PubMed]

Chen IS, Liu C, Tateyama M, Karbat I, Uesugi M, Reuveny E, Kubo Y (2019) Non-sedating antihistamines block G-protein-gated inwardly rectifying K+ channels. Br J Pharmacol 176: 3161-3179. [PubMed]

Kume S, Shimomura T, Tateyama M, Kubo Y (2018) Two mutations at different positions in the CNBH domain of the hERG channel accelerate deactivation and impair the interaction with the EAG domain. J Physiol 596: 4629-4650. [PubMed]

Chen IS, Tateyama M, Fukata Y, Uesugi M, Kubo Y (2017) Ivermectin activates GIRK channels in a PIP2 -dependent, Gβγ-independent manner and an amino acid residue at the slide helix governs the activation. J Physiol 595: 5895-5912. [PubMed]

( 発表論文のフルリスト:http://www.nips.ac.jp/biophys/publication_j.html

  • 14:05-14:15  休憩

    • 14:15-15:15  ワークショップ

「Qubeを用いた実験プログラム作成方法チュートリアル」
鶴留 一也 (ソフィオン バイオサイエンス)

「QPatch IIを用いた実験プログラム作成方法チュートリアル」
大城 博矩 (ソフィオン バイオサイエンス)

  • 15:15-15:30  休憩

    • 15:30-16:55 (終了時刻30分程度延長の可能性あり)

安全性薬理パネルディスカッション

ーCiPA提唱プロトコルをテーマにー

座長: 兼久 智和 様 (日本たばこ産業株式会社)

パネリスト: 吉永 貴志 様 (エーザイ株式会社)

朝倉 圭一 様 (日本新薬株式会社)

片山 義三 様 (日産化学株式会社)

  • 16:55-17:00  閉会挨拶