ウェビナー開催された「New patch clamp assays to advance pain research」をご覧になりましたか?

先日開催されたウェビナーでは、疼痛シグナル伝達、特に慢性疼痛疾患の背景にあるイオンチャネルの役割に関する貴重な知見を共有しました。視聴を見逃した方、もう一度ご覧になりたい方は、こちらの録画をぜひご覧ください。

内容としては、まず、Sophion 米国支社でScientific Sales を担当するDaniel Sauterが、疼痛ターゲットである代表的なイオンチャネルを、モデルとなる細胞に組換え発現させた実験の概要と、疼痛研究におけるiPSC由来のDRGニューロンの活用について簡単に紹介しています。
そして、Yale大学医学部の神経科学者であるReza Ghovanlo博士からは、単離直後のDRGニューロンから電流記録を行った画期的な研究が発表されています。

以下より、「疼痛研究におけるパッチクランプアッセイ」について詳しく紹介した、本ウェビナーの動画をご覧いただけます。(視聴時間:約1時間30分)

世界初:Yale大学がQube による後根神経節(DRG)の初代培養ニューロンからのハイスループットなイオンチャネル記録を実現

米国Yale大学の研究者が画期的な研究成果を発表しました。Stephen Waxman教授の研究室に所属するReza Ghovanloo博士らは、DRG侵害受容ニューロンに関する極めて貴重な記録手法を、スループットが非常に低いマニュアルパッチクランプからQubeを用いたハイスループット・オートパッチクランプへ移行させることに成功しました。

この方法は、疼痛伝達経路ニューロンから得られるデータの量と質を一変させ、痛覚の生理学に非常に貴重な知見をもたらすでしょう。

研究者の声をご紹介します。

「この実証研究では、ハイスループット・オートパッチクランプの技術を、DRGニューロンの研究に適用しました。これは、高い多様性を示す神経細胞モデルであり、これまでに満たされていなかった世界的な医療ニーズである疼痛に関する研究に適合するものです。さらに、このアプローチは他の興奮性細胞の研究にも適用可能です。」

「この結果は、ハイスループット・プラットフォーム(Qube 384)において、単離したばかりの神経細胞のパッチクランプ解析が実現可能であることを示しています。このアプローチにより組織採取直後に単離されたばかりの神経細胞を用い、ブラインド化され、無作為で、同時かつ包括的なハイスループット電位固定解析が可能になります。さらに、同一ニューロンにおいて、電位固定状態からそのまますぐに電流固定へ切り替える解析をハイスループットで実施することができます。この方法は、単離されたばかりで状態の良い神経細胞内にある様々なタイプのイオンチャネルや受容体を対象とするハイスループットな生理学および薬理学的研究の基礎となり得るものです。」

この貴重な論文発表に際し、Reza Ghovanloo、Sidharth Tyagi、Peng Zhao、Emre Kiziltug、Mark Estacion、Sulayman D. Dib-Hajj、Stephen G. Waxmanの各氏へ心よりお祝い申し上げます。

論文の全文はこちらからご覧ください。

Ion channel blocking antibodies

Exciting work from Iontas. Concentration-dependent inhibition of Kv1.3 and ASIC1a currents were demonstrated using QPatch automated patch clamp.

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