抗ヘビ毒抗体を開発するグローバル産学協同プロジェクト

ヘビ毒治療薬の開発は、100年以上も前からほとんど変わっていません。ヘビ毒の中和抗体は、ウマの免疫反応を用いて生成されています。しかし、これらのウマ由来の抗毒素は製造に時間がかかり、効果が限定的で、ヒトのヘビ毒患者に免疫反応を引き起こす可能性があります。

ヘビ咬症は発展途上国で最も多くの負傷者と死亡者を出し、世界で最も貧しい地域に影響を与えています。研究や治療法の開発が進んでいないことから、WHO(世界保健機関)は2017年にヘビ咬症を「顧みられない熱帯病」に指定しました。

コペンハーゲンにあるデンマーク工科大学の熱帯薬理学研究室のAndreas Laustsen氏は、最新の抗体工学技術を用いて、必要とされているにもかかわらず無視されているこの医学分野において、革新的な科学とソリューションでこの問題に取り組んでいます。デンマークのSophion Biosciences社、英国のIONTAS社、コスタリカのInstituto Clodomiro Picado社との大学ー企業の隔たりを超えたグローバルなコラボレーションにより、ヘビ毒を中和する抗体を作製しました。

Line Ledsgaard, a PhD student in the Laustsen lab, DTU, gave a talk on this groundbreaking work. You can see a video of Line’s talk here:

デンマーク工科大Laustsen研究室の博士課程学生であるLine Ledsgaard氏が、この画期的な研究について講演を行いました。Line氏の講演のビデオはこちらからご覧いただけます。

熱帯薬理学研究室の重要な抗ヘビ毒の研究については、こちらのリンクをご覧ください。