Qube 384
SophionのHTSシステムであるQube 384がイオンチャネル研究を容易なものにします。ギガシールベースの電流記録と無人オペレーションを組み合わせることで、創薬研究をより効率的に行うことができます。Qubeでは、個々の細胞の膜電位をチャネル活性化電位の半値で固定し、候補化合物の作用機序をより正確に解明できます。実験温度も細胞レベルで管理可能で、温度を上げることも下げることもできます。温度のデータはその後の解析にも利用可能です。
Qubeはハイスループットと高品質のイオンチャネルアッセイのギャップを埋め、以下を可能にします。
- オンラインVxx評価: 活性化電位,不活性化電位のどちらでも測定でき,測定値を直ちに同じ実験中の固定電位(Vhold)や刺激電位(Vstim)へ適用可能です。
- 成功率90〜95%を容易に実現(例 : hERG、NaV1.4、CaV1.2 )
- 真の無人オペレーション ― 6,000ウェルの試験を1クリックで実施 ― 夜間の実験実施も可能
- 電位依存性およびリガンド作動性アプリケーション、カレントクランプなど、すべてのイオンチャネルアッセイに対応
- ホールセル記録,穿孔パッチ記録にも対応
- ギガシール記録により高品質データと高SN比を実現
- 温度コントロール
- 信頼性の高いAI技術による化合物溶液処理により、測定ウェルへ正確に指定濃度の溶液を注入
- シンプルで使いやすいソフトウェアとインターフェースにより、誰でもすぐにQubeを運用ができることから、担当スタッフの配置転換も容易
- Sophion Analyzerによるパワフルな解析能力
本質的な問いに対する本質的な答え
Qube 384は、イオンチャンネルを標的とした創薬を行う際、それらに関連した問題に対してシンプルで説得力のある高次の解答を引き出します。ハイスループットスクリーニング環境で運用することにより、通常蛍光色素を用いた一次スクリーニングの実施に伴い発生する二次スクリーニングを省くことが可能となります。
電位依存性およびリガンド作動性のいずれのイオンチャネルでもギガシールレベルの記録が可能であり、同一スウィープ内においてカレントクランプと自由に組み合わせることもできます。実験条件の安定化と、減温および昇温環境下におけるイオンチャネル力学および薬理学的影響に関する研究を担保する目的で、実験温度をコントロールすることができます。QChip 384では、高い忠実度が求められるイオンチャンネル研究において必須となるギガシール条件下での実験が行えます。QChip 384には、迅速かつ正確な液交換を行うためのマイクロ流体構造と、メンテナンス不要で長期に亘る安定した記録を保証する384対の独立した電極が組み込まれています。
合理的な化合物処理
ハイスループットスクリーニングで用いられる化合物は、特に試験で適用される最終濃度に希釈される際、ウェルへ吸着リスクがあるプラスチックプレートに注入されるケースがあります。 このリスクを最小限に抑えるため、Qubeでは化合物原液からの希釈を本体内で行い、実際に電流記録を行う直前に最終濃度を調製することできます。
シンプルであってもフレキシブル
実験の設定は、Viewpointソフトウエアのユーザーインターフェイス上で非常にシンプルに行うことができ、システムが納入された当日に最初の実験を行うことも可能です。設定がシンプルですので、複数のユーザーが使用する場合でも、トレーニングに費やされる研究者の貴重な時間を最小限に抑えることができ、非常に効率的です。 シンプルながらもソフトウェアには柔軟性があり、お客様のニーズに合わせてアプリケーション担当者が必要な変更を加え、すぐに使用して頂けるようにほんの数日でお届けします。 このようなオプションは多岐にわたり、Sophionが常にユーザーを尊重し共同研究を大切にしている証です。
2日間のトレーニングの後、システムが実際に稼動していることは本当です。それで私たちはとても満足しています。
Maija Ivaska, Orion Pharma
完全解析と結果の共有
ギガシールを基本とし、無人オペレーションが可能な384チャネルの自動パッチクランプシステムでは、大量のデータが生み出されます。Sophion Analyzerは、この大量なデータを処理するために直感的に使え、処理能力も高い設計になっています。データはプロジェクト内で処理され、自動的に構成され、求められる最終結果が提示されます。必要に応じて、他社のソフトウェアや研究情報管理システム(LIMS)にデータをエクスポートすることも可能です。
製品仕様書はお問合せください