幹細胞に発現するイオンチャネル
QubeとQPatchは幹細胞を使用して実験を行い、良好な結果を得ることができます。ただし、iPS細胞由来の分化細胞は、その成熟度に伴って、イオンチャネルの発現が変化することがあり、また複数の種類の分化細胞を含むことあるため、実験の実施にあたっては注意が必要です。なおこれらの問題は、今後順次改善されていくものと期待されています。
Qubeでは高いシール抵抗を得るのにフッ素を使用する必要がありますが、生理的組成の内外液のみの使用で良質なギガシールが得られ、成功率も高いことから幹細胞を用いた実験にはQPatchがより適しています。なお他社のシステムでは、高いシール抵抗を得るためにシールエンハンサーを添加する必要があります。QPatchではiPS細胞および初代細胞を用いて、95%以上のギガシール形成率および最大70%の成功率に達した実験例もあります。 (Franz et al. 2017)
最適な細胞培養方法は、高品質の実験を得るために大変重要であり、実験の成功率は細胞密度に依存します。必要最低限の細胞密度は細胞供給会社ごとに異なり、同じ供給元の同一種の細胞であってもバッチ間で異なることがあります。
以下は、iPSC由来心筋細胞とニューロン関する文献リストです。
iPSC Cardiomyocytes
Posters
- 詳細 Characterization of hiPSC-derived neurological disease models using automated patch clamp (Qube and QPatch) Year: 2019
- 詳細 Characterization of human iPSC-derived cardiomyocytes (Cor.4U) on an automated planar patch clamp set-up (QPatch) Year: 2017
- 詳細 Voltage- and current clamp on induced pluripotent cardiomyocytes with automated patch clamp Year: 2017
- 詳細 Are stem-cell cardiomyocytes a viable cellular reagent for automated patch-clamp? Year: 2017
- 詳細 Electrophysiological properties of iCell cardiomyocytes obtained by automated patch clamp Year: 2011
- 詳細 Exploring stem cell-derived cardiomyocytes with automated patch clamp techniques Year: 2012
Reports
iPSC Neurons
Posters
Papers
- 詳細 Automated and manual patch clamp data of human induced pluripotent stem cell-derived dopaminergic neurons Year: 2017
Reports
- 詳細 Electrophysiological characterization of human iPSC-derived motor neurons using Qube 384 and QPatch Year: 2019